大切なレコード 〜BOULDERS / Roy Wood

奇才?天才?ロイ・ウッド。
今さら彼の素晴らしさについてあれこれ語る必要もないだろう。
ザ・ムーヴやELO、ウィザードやソロなどでいろいろ素晴らしい作品を提供してきたポップ・マエストロの一人。

今回紹介するのはそんな彼が73年にリリースしたファースト・ソロアルバム『BOULDERS』。
なかなかの名盤だという噂だったので気にしていたのだが、この田舎じゃカット盤の米盤、しかも白いジャケット故にそれの汚いものをたま〜に見かけるくらい。
そんなある時、上京してレコを物色していたら、某レコード店でこれの英国盤を発見。
でも、この店は高いからどうせいい値段・・・なんて思いながら値段を見ると、意外にも?新品CDくらいの値段が付いていて、それならばと迷わず購入しました。

下がその状態まずまず値段まずまずな『BOULDERS』です。ちなみにジャケットの絵は彼の自画像になります。



でこぼこした表面の見開きジャケの内部には、一人で複数の楽器を演奏しているロイ・ウッドが沢山いらっしゃいます。



そして、レーベルはお馴染み?EMI傘下のハーヴェストです。



レコード番号は英Harvest SHVL 803 。盤の重量は約130g 。ジャケットはGarrod&Lofthouse Ltd製。
マトリクスは機械文字でA面が SHVL 803 A-1U 。B面も同じで最後の方が B-1U になります。マトリクス枝番-1の英国盤なのでマニアな人たちも満足でしょ?うふふ。

この作品はロイ・ウッドがすべての演奏(A1のハーモニウムを除く)を一人でこなしているため、よくポール・マッカートニーの名作『ラム』が引き合いに出されますが・・・天才が一人で作った素晴らしい作品ってことは同じですが、それ以外はどうですかね?ポールのはリンダも参加してるし・・・まぁ、でもそんなことはさておき『ラム』同様この作品は素晴らしいものです。
他の彼のレコードに比べると大人しい感もあるけど、ポップでちょっとユーモアのあるサウンド、なにより曲がいいね。

テンポが良く、テープ回転による面白声コーラスが楽しいA1。
水の落ちる効果音がとぼけた感を出している名曲A2。
シングルカットされた美しく感動的なバラッドA5。
子守唄みたいで美しい曲、しかしあれっ?って感じのエンディングのヴォーカルのB2。
これまたユーモアたっぷりでカントリー、スキッフル風なB3。
最後はこの名作を締めくくるロック・メドレーB4。

などなど、英国ポップ好きには気にいっていただけると思う彼の名作のひとつであります。

なんでも最近本国で新たにリマスター再発されたとかされるとか・・・
このタイミングで我が国も紙ジャケ仕様で再発・・・といきたいところがそんなアナウンスは(今現在)残念ながら聞こえてきません。
なので他のCD、米アナログ盤、今回紹介した英アナログ盤ともども、そこそこお手頃の価格でなおかつ入手もそれほど難しくないと思いますので、機会があったらひとついかがでしょうかね?



追記〜08.01.29

昨年秋にめでたくリリースされたこの名作『BOULDERS』の紙ジャケ仕様のCD。
しかし当方未だ未入手・・・なのでここでの追記分はこないだ安くゲットしたデフ・ジャケ英国再発盤を簡単にご紹介したいと思います。

まずはぜんぜん違うジャケットになります。
真っ暗なところで一人座り演奏しているロイ・ウッド・・・下左の表面左上にはハーヴェストの遺産なる?『Harvest HERITAGE』とあります。

  


オリジナルのジャケットの表面中央に大きくあったロイの自画像は上右の裏面の中央に小さく追いやられてしまいました。
オリジナル同様Garrod&Lofthouse Ltd製のジャケットはオリジナルとは違ってここでは表面のみコーティング仕様となっております。(少し裏面も)

レーベルも再発仕様で先ほどの『Harvest HERITAGE』のロゴが中央そばにあり、全体的に色身が明るいです。



外周部の文字がオリジナルのTHE GRAMOPHONE〜ではなく、EMI RECORDS〜で始まり、マトリクスはオリジナルのマトが線で消され、再発盤のレコード番号SHSM 2021のA-3(あれっ?)とB-1と機械打ちの文字であります。盤の重さもほんの少しですが軽いです。

聴いた感じだとさほど違いはわかりませんでしたが・・・しょぼ耳しょぼオーディオなもんで・・・

でも、この再発盤も結構好きですけどね・・・




聴いてみるかい?

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