さえない休日

さえない学生生活を終えて、さらにさえない社会人となった、そんな春の頃だった。

もともと友人が少なかったためか?今となってはどうでもいいけど、暇な休日だった。

そんないい天気の休日を無駄にしていた時に、一本の電話があった。

それは、高校時代のクラスメイトの女性で、数少ないクラスで話のできた女性(以下A)からだった。

ああ、懐かしいね〜、という感じで話は弾んだ。

いろいろと話をしていたら、これから逢わない?ということになった。

待ち合わせ場所のファミリーレストランに行くと、そのAともうひとり、同じくクラスで話すことの多かった女性と、さらに僕の知らない女性の計3名がいた。

知らない女性も同じ歳で、僕を含めた4人で楽しい会話が始まり、それはしばらく続いた。

普段のさえない休日とは違って、あまりに楽しかったため、それほど深い意味ではなくこんなことを聞いてみた。

「まさか変な宗教の勧誘とかじゃないよね?」

もちろんそんな訳ないと言われ、そのまま楽しい会話は続いた。

しかし、数時間経ったころ、その楽しい会話は、熱心な某宗教の勧誘へと変わっていた。

こうなると、先ほどまでの3対1という楽しかった構図は厳しい状況となってくる。

いろいろと彼女らの繰り出す攻撃を受けたりかわしたりしながら僕は思った。

ああ、やっぱさえない休日だったんだ、と・・・

あの時「変な宗教の勧誘」と聞いたのはなんか感ずるものがあったのだろうか?

しかし、ちゃんと聞いたのに、嘘つくなんて・・・

いや、違うな。

僕が聞いた「変な宗教」。

これが問題で、彼女らにいわせると自分らの宗教は「変な宗教」などではないだろうから、

そう聞かれて否定するのは当然で、決して嘘などついていないのだろう、多分。

ってことは、どこのどんな宗教の人に「変な〜」と聞いても、皆同じように、

否定するのだろう。

っていうことは「変な宗教」などこの世に存在しない・・・

いや、やっぱ違うな。

だって・・・


って、政治や宗教は危険なんでこのくらいにしておきますが・・・


皆さんも久しぶりの電話にはくれぐれもご注意を。

だって、その時の、少なくとも最初一時間は、絶対そんな結末になるとは夢にも思わなかったからのだから。

ああ、なんてこった!







唯一って言われてますが・・・

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