イントロダクション 〜再発レーベル

60年代後半、世界中を席巻したサイケデリック・ムーヴメント。
そんなサイケデリック・エラ、サマー・オブ・ラヴの時代に数々の素晴らしい作品が世界中でリリースされた。
特にイギリスのグループはビートルズの影響が強いためか、ドラッグの幻覚を押し進めるような長尺のインプロヴィゼイションや難解なサウンド、実験よりも、ポップで親しみやすく、スタジオワークを駆使しドラッグなしでトリップできるようなサウンドと楽曲を作品として数多く残してくれた。

きっかけは「REVOLVER」〜「SGT.PEPPERS〜」だったと思うが、「RUBBER SOUL」のシタール、ジャケット等あたりからその前兆はすでにあったと思われる。その影響により以前より活躍していた他のグループもそれぞれサイケデリックな色彩豊かな素晴らしい作品を発表してくれた。
特徴としては、テープの逆回転、管弦楽器の使用、シタールなど東洋の楽器、メロトロン、ラジオ・ヴォイス、ワウワウ、サウンド・エフェクトなどをフューチャーしたカラフルで素敵なポップ・ミュージック。
有名どころでは、ローリング・ストーンズ、ホリーズ、マンフレッド・マン、プリティ・シングス、ゾンビースなども素晴らしい諸作品を発表、それら以外にもアルバム一枚から、いやシングルのみのグループまで、いろいろなグループがポップで楽しい素敵な作品を発表してくれた、そんな時代。

私がそれらをいろいろと聴くきっかけとなったのも、もちろんビートルズで、関連本を読んでいると影響を受けた作品などとして、それらの諸作品が紹介されていたから。

しかし以前も述べたが、このCDよりアナログ盤のほうが好きだけれどオリジナル盤は買えない予算の持ち主。おまけにリプロ盤、カウンターフィット盤などのブートの類いが嫌いな私がこれら作品をどのように購入し聴いてきたか?
それはまずブートじゃないと思しきアナログ再発盤を探す。それが難しいならCD、最近発売されている紙ジャケならなお良し・・・といったような感じでいままでちょびちょび集め聴いてきた次第であります。

ここではそんな素晴らしい作品をリリースしてくれたアーティストや作品を紹介(再発盤中心にですが)していきたいと思うところですが、今回はそのイントロダクション的に、UKサイケ・ポップものを集める際に個人的に非常にありがたかった再発レーベルで、私の所有するものの一部を紹介してみたいと思う。

まずは有名な?「SEE FOR MILES」。(下左)
ここには随分昔からお世話になっていて、最初は「ダサいジャケにダサいレーベル」と思っていたけど、値段の安さや収録曲の多さ、なによりアイテムの豊富さなどでいろいろと購入していた。
ビートものが中心だと思うが、探すとサイケ・ポップものもいろいろとあり重宝させてもらっている。
コンピレーション的な編集が多く、アルバム数枚分から一枚分にピックアップしてるのに曲順がめちゃめちゃだとか、アルバム一枚全曲プラスシングル数枚分だと思ったらアルバム曲が1曲抜けていたり、かと思えばアルバムジャケともに一枚そのままの状態のものがあったり・・・でも、こんなレーベルのものでも最近は市場での枚数が減ってきたのか、値段が徐々に上がった来たように感じられ少々残念。
「GET BACK」。(上中、右) イタリアの再発レーベル。ここもいろいろ出していて、盤は重量盤、ボーナス曲を収録しているものもあったりする嬉しいレーベル。
難点はジャケの紙質がいまいちなくせにご丁寧にシュリンク付きなためにシュリンクを残したままだと、ジャケが歪んでくるという・・・レーベルデザインも当方所有盤はどれも今ひとつ。

「BAM-CARUSO」。(下左)
ここのものはあまり所有していないが、なかなか貴重なものを出していたイギリスのレーベル。
当方所有盤のレーベルデザインは今ひとつ。
ジャケはいいデザインのものもあったと記憶しているが、当方所有盤はジャケをおかしなデザインに変えていたもので残念だった。現在はなかなか貴重なようであまり見かけない。
「10th PLANET」。(上中、右)
ここ近年、激レアなアイテムを重量盤、枚数限定、ナンバリング入り(手書き!)でリリースしているイギリスのレーベル。
シングルのみリリースのアーティストなのにレア音源をプラスして一枚ものにしたり、幻の作品的なものをそのままの形でリリースしたり、いろいろなアーティストのレア音源のコンピレーション盤だったり・・・また枚数限定のため、まだあると思って余裕でいると、気が付きゃどこにもなかったりする困り者である(早く買えって?)。ちなみにレーベルはなんちゃってヴァーティゴか?でもこれはいいね。

「ESSEX」。(下左、中)
ここの作品は数枚所有しているが、どれも内容、ジャケットほぼそのままの形での再発している。おまけの7インチ盤がついているものもあり、嬉しい再発レーベルである。
これもなかなか最近は見かけなくなってきている。
よくわからないが、レーベルの色がゴールドの「ESSEX SERIE DELUJO」なるシリーズのもの(下中)もある。
「DECAL」。(上右)
ここのものもあまり所有していないが、「BAM-CARUSO」盤同様、なかなか貴重なものを出していたレーベル。
所有盤のレーベルデザインは個人的にはその時代っぽいデザインでお気に入り。
でもジャケのデザインは独自のデザインに変えていて残念。ここのものも現在はなかなか貴重なようであまり見かけない。

「ACME」。(下3点)
ここも貴重な作品をそのままの形でリリースしているイギリスのレーベル。ここの面白いところはレーベルデザインを作品によって変えてるところ。
下左側のものはオリジナルが「PHILIPS」なので、それっぽくデザインされている。またUKフォークものなのにパンクっぽいコミカルなデザインのものがあったり、かと思えばシンプルで面白くないものがあったり・・・でもとてもありがたレーベル、もっといろいろリリースよろしく!?

「BGO」。(下左)
いろいろと有名なアーティストの作品をストレートな形で再発しているイギリスのレーベル。
レーベルデザイン、ジャケットにある大きな「BGO」のロゴを除けば、値段も安いし、文句の無い再発レーベル。
 
「5 HOURS BACK」。(上右) このイギリスのレーベルはよくわからない。
でも個人的には「KALEIDOSOCPE/UK」の作品を再発してくれていて、彼等の正規再発盤は(多分)これしかなかったため非常にありがたかったレーベルである。
でもやはりジャケットがダブルのものがシングルになっていたりと今ひとつな部分も・・・

などと、とりあえず気が付いたところだけ紹介して、またいろいろ不満点も述べましたが、怪しげで粗悪なリプロ盤などのブートと違って、これら非常にありがたい再発レーベル。
上記以外にもいろいろあるので、後ほど紹介していければと思います。
また、何か間違いや他の情報等があればご一報ください。

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