春の予言者?
大学生になった春の、多分4月か5月くらいのこと。
その頃大学の音楽関連のサークルに入った僕は、そのサークルの仲間と学食に入った。
昼時じゃなかったので、学食内は閑散としていて、どこに陣取ろうか?
と思っていた僕らの目に、学食の奥を陣取っている先輩達が見えた。
当時も今も体育会系じゃない自分は、先輩と一緒は嫌だなぁ・・・
なんて思うも、先輩達も気が付いたので、僕らはその場所へ行った。
そこで先輩達の隣に座り、先輩達とたわいもないこと、音楽やサークルのことなどを話したりしていた時、
1人の先輩達の知人であろう男が、食べ物を乗せたトレーを持って、僕の前の席に座った。
その男はサークルの一員ではないけど、一見して音楽好きなバンドマンっていう風貌で、
ギターを持って、長髪でメガネ、黒いジーパンっていう、そんな、見ず知らずの初対面の男が目の前にきたから、
しかたなく、彼と話をするはめになってしまった。
いろいろと音楽やサークルの話などをしていたら、その男に、こんなことを聞かれた。
「どんな音楽聴いてるの?」
まぁ、音楽好き同士なら定番と言えるような質問をされたので、
正直に「ビートルズとかですかねぇ・・・」と答えた。
するとその男は待ってましたとばかりの表情を浮かべ僕に向かってこう言った。
「お前、そのうちにジャズを聴くようになるよ!」
突然のそんな、気取っていい放った台詞になんと言っていいのかわからず、取りあえず「はぁ・・・」という感じになったんだけど・・・
いったいどういうことだろうね?
まぁ、全てではないけど、音楽好きの若者の中には、
たくさん音楽ソフトを持っていたり、聴いていたりするだけで、上に立ったみたいな錯覚に陥り、
上から目線で、ただの感だけのような物言いを、さも予言者の如く言い放ったりすることはあると思うけど・・・
それに多分その男は先輩達と同じ歳なら19〜20歳くらい。
その歳の倍以上になった今の自分でもそんな他人の先の嗜好なんてわかるはずないのに、
そのくらいの歳でいったい何がわかる?って感じだし、それとも何かビートルズを聴いてる男は将来的にジャズを聴く法則でもあるとか・・・?
いったいどういうことだろうね?
だって、それから20年以上も経つのに、この僕の部屋にある、
興味のない人が見たら「引く」くらいあるだろう音楽ソフト群の中には、
大分前には2枚だけジャズのレコードがあったけど、すでに売却済だし、
ジャジーだったりジャズっぽいサウンドのものはあるけど、
所謂本格的な?ジャズは一切ないのだから・・・
それともその男の言う「そのうち」っていうのが25年後とか30年後っていうのなら、まだわからないけどさ・・・♪
でも、そうなってもならなくても、やっぱりちょっと気恥ずかしいよね。
「お前、そのうちにジャズを聴くようになるよ!」
って物言い・・・ふぅ
画像の方は関係ありません・・・♪
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