おしゃれなの?

今も昔もお小遣いのほとんどを音楽ソフトの類いに使っているから、

当然おしゃれに興味はないし、お金もかけない。

衣服の購入は必要最低限で、基本「ヤバくならないように・・・」っていう、そんな状態。

こんな俺なのに、幸いにもまわりからはそんな風に見られていないと思しき出来事が何回かあった。

例えば高校生の頃。

その頃は今より遥かにお小遣いが少ないから、親が買ってきたものや、

洋服屋に勤めていた姉が提供してくれたもの等を全然気にせず、

学校は幸い学生服だったから、休日に着て友人と遊んだりしていた。

そんな友人と遊んでいたある休日のこと。

一人の友人が新しいセーターを着てきた。

それは確かVネックの青と黒のアーガイル柄っぽいもので、

友人が「どう、これ?」って聞いたから、

「いいんじゃない?」って言おうとしたら、

おしゃれにはうるさい、我等仲間内では一番のモテ男のHがすぐさまこう言った。

「ダメだなぁ、なんでVネックなんだよ」

まぁ、その言葉はおしゃれにはうるさいHならいいそうな指摘だったし、

俺も正直Vネックは気になったけど、続く言葉に意外な驚きを覚えた。

「もっとへどろんみたいおしゃれに気を使えよ」

ん?俺?おしゃれ?気を使う?まじかよ・・・って思うも、その場はなにも言わずにいた。

でもこんな俺なのにそんな風に思われているとは・・・

もちろんそれはHの間違いだし勘違いなんだけど、悪い気はしなかったよね。

それから10年ほど経ったある職場でのこと。

その職場は私服の上に1枚制服を羽織る場所だったから、

スニーカーにジーンズ、シャツなんかをテキトーに着ていた。

そんな職場である後輩が新しいスニーカーを履いてきた。

新しく、色も明るい青メインのものだったから、無視することの出来ないような眩しいもの。

そんなスニーカーだったから、軽い挨拶程度に「カッコいいスニーカー履いてるね♪」なんて宣った。

すると彼は顔を輝かせこう言った。

「さすがへどろんさん、わかってくれるよなぁ♪」

どうやらそのスニーカーはなかなか高級で最新なものだったのに、

まわりのリアクションは彼の思惑と違って薄かったみたい・・・

次いで彼はこうも言った。

「へどろんさんのそのスニーカー、どこそこの○●もいいですよね♪」

どこその○●・・・?って思うも、「ああ、そうだね・・・」なんて言いその場を繕った。

無欲の勝利か?いったいなんでこれらのこんな誤解を産んだのかわからないけど、

悪く思われるよりも多分にいいんだろう・・・

それから時は過ぎ、20年くらい経ったけど、今はどう思われているんだろうか?

わからないし、どうでもいいけどさ・・・ヤバくなければね♪





現在の俺です(嘘♪)


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