ザ・ステアーズ / THE STAIRS 〜『RIGHT IN THE BACK OF YOUR MIND』

ザ・ステアーズの"RIGHT IN THE BACK OF YOUR MIND"なるアルバムがリリースされていると聞き、早速注文、そして先日ようやく到着した。
到着までいろいろ調べてみたところ、未発表曲、未発表デモ音源などとともに幻のセカンド・アルバム用のマテリアルも収録されるという・・・こりゃあ凄いぞ!
以前どこかでみたエドガーのインタビューに、今後リリースする予定があるとあったザ・ステアーズ幻のセカンド・アルバム。その全貌とまではいかなくとも、その楽曲が聴けるなんて!

早速聴いてみたところ、簡単にいうとこの作品は未発表音源集というよりデモ作品集といった感じの内容のもの。
もちろん興味深いテイク、アレンジ、ラフなヴォーカル、そして未発表曲が収録されてはいるが、それでもやはり正規スタジオ録音のフル・アルバム、例えば現在も廃盤状態のファースト・アルバム『メキシカンR&B』の素晴らしさとは別物のマニア向けのものとなっている。

リリースはエドガーのソロなどでお馴染み?のリヴァプールのインディ『Viper』より。
ジャケット、レーベルのデザインは思わずニヤリとさせられるサイケなデザイン。

  

国内盤はなぜか紙ジャケット仕様でジャケットの配色、レーベルのデザインが違うもの。

  

しかし、英盤ライナーの訳、2曲のボーナス・トラックが収録された優れもの!なので、こちらの購入をお勧めします。

内容はデビュー曲のデモから始まり、前半は主にファースト・アルバム収録曲のデモ、そしてセカンド・シングル収録のカヴァー曲「You Don't Love Me」の素晴らしいライヴを挟んで、後半は恐らくこのアルバムの目玉といえるであろう、セカンド・アルバム用の楽曲と思しきものが収録されている。
意外なサウンドの「Piano Track」、物悲しい「Untitled」、ポップで歯切れのいい「It Was Alright」、中期ストーンズ風な「Cabbage Man」、疾走感溢れる「What Has Gone Wrong With The World」などなど、ザ・ステアーズが好きな人なら必聴のナンバーの数々である。

ファースト・アルバムから十数年経っていきなり届けられたこの素敵な作品、この勢いで幻のセカンド・アルバムのリリースも期待したいところだが、今回数曲のそれ用と思われる楽曲が出ているところより勝手に推測すると・・・ひょっとしてこれで打ち止めだったりして???

まぁ、結果どうだとしても、こんな素晴らしい作品が届けられたし、そのセカンド・アルバムのリリースがダメだったとしても、その場合は以前から言っているようにファースト・アルバムにシングル音源をプラスしてリリースするなどして、私たちファンを楽しまさせて欲しいものです。いやホントに。

おまけとして、以前言っていたザ・ステアーズの楽曲を収録した、コンピ盤『UNEARTHED〜Liverpool Cult Classics Volume 1』を簡単に紹介致します。


上記盤同様、『Viper』よりリリースのこのCDはシリーズ化されて以降もVolume 2〜と何作かあるようです。
ザ・ステアーズの楽曲はこのVolume 1に収録され、タイトルは「Skin Up For Me Baby」。インナーによると93年2月ロンドンでレコーディングされたもよう。
メンバーは3人に加えギターでDannyなる人物が参加しているが、これは上記盤のエドガーのライナーにも出て来る、末期に加入したメンバーのDaniel Kierneyだと思われる。
サウンドはヘヴィでワイルドでブルージー、インナーには初期クリーム&フランク・ザッパ風とあるが、確かに今までとは違うこのサウンド、上記盤の「Stop Messin'」同様、ファースト・アルバムにはなかったカッコよさ!
でも、いくらザ・ラーズの曲も収録されているっていっても、ザ・ステアーズの曲は1曲のみ、凄〜く興味のある人、もしくは安く見つけたらでいいと思いますがどうでしょうかね?

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