TOMORROW 〜トゥモロウ

私が始めてこのグループに興味を持ったきっかけは、UKサイケデリック・エラの特集に於いてだった。
大物メンバーが多くいたし、内容もいいらしい、おまけにジャケットも独特な特徴あるデザインのもの、こりゃあぜひとも聴きたいぞ!と・・・
しかし、オリジナル盤は激レア盤らしいし、再発盤の状況なんてよくわからなかった。おまけに普通のCDだったら「別に焦らなくていいや」と思うような始末。
そんな状態だったので、気が付けばだんだんと忘れていってしまった・・・

それからしばらく経って長野市の某レコード店に訪れた時のこと、始めてのお店にわくわくしながらチェックしていると、なんとこのレコードに出逢うことが出来た。
値段もお手頃!よっしゃ〜!こりゃゲット・・・ん?、これは・・・?


御覧のようにこの米盤(IMP 1003)、ジャケットになぜかオリジナル盤にない色がくわえられていて、レーベルもImport Recordsなる見たことも聞いたことも無いレーベル。A面ラストにはアルバム未収の曲もプラスされている。
リ○ロなのか?ブ○トなのか??それとも米盤はこういうレーベルなのか???
悩むこと数分・・・結局お手ごろ価格っていうのが決め手となり、ゲットすることとした。

家に帰って聴いてみたら、やはり評判通りの素晴らしい内容。
いろいろなコンピ盤に収録されているらしいこの時代を代表するA1を初めとして、シタールが効果的なA3、目まぐるしく展開の変わるA5、ビートルズのカヴァー曲B3、小気味いいテンポのB4等、しっかりとした演奏にこの時代ならではのサウンド、そしてポップでカラフルだったり、ブリティッシュビート風だったりする素敵な楽曲。
ストロベリー〜のカヴァーについては個人的にはいい出来だと思うんだけど、有名な曲故ある種目玉的な存在になり過ぎると思うので、他の曲の方が良かったかも・・なんて思ったりもするけどね、贅沢?

そんな素敵なアルバムの主役、トゥモロウ(TOMORROW)は前身のイン・クラウド(IN CROWD)を経て67年にキース・ウエスト(Keith West)、スティーヴ・ハウ(Steve Howe)、ジュニア・ウッド(Junior Wood)、トゥインク(Twink)でスタートしている。
デビューはシングル「My White Bicycle / Claramont Lake」。その後、キース・ウエストのソロ・シングルを挟んでセカンド・シングル「Revolution / Three Little Dwarfs」、映画用の楽曲(当時お蔵入り)やライヴ・レコーディング(これも近年レアトラックス集?にて日の目を見る)などを経て、録音の翌年の68年にようやくアルバム『TOMORROW』をリリース。そしてそのリリースから数カ月後、キース・ウエストがソロ活動のため脱退しグループは解散するのである。
短い活動期間ながら、我が国ではスティーヴ・ハウ、トゥインク等の在籍したバンドとして、欧米ではそれよりキース・ウエストが在籍したバンドして知られているようです。

そんな彼等のこのアルバム、嬉しいことに04年末に東芝EMIよりオリジナルを再現した紙ジャケット仕様で、おまけにボーナストラックたっぷりで発売されました。
もちろんさすがの私も?すかさずゲットしました。下がその紙ジャケCD。

     

表面コーティングで裏面折り返し(上下のみ?)、おまけにオリジナルのレーベル面の再現までばっちり(多分)。前述したようにボーナストラックも多いので、欲しい方はお早めに・・・まだ大丈夫かな?

その後、以前のレコード・コレクターズ誌を見ていたら、「スティーヴ・ハウ自身はステレオ・ミックスに不満を抱いており、モノラル・ヴァージョンを聴いて欲しいと」あった・・・なにぃ〜!
紙ジャケCD、怪しい米アナログ盤ともどもステレオ・・・しかし、そんな当方の不満?はその後、オリジナルのモノラル盤をめでたくゲットして・・・と言いたいところですが、それは確実に無理なこと(笑)。
下の86年英DECALよりのジャケット違い(とほほ)の再発アナログ(LIK 2)を無事ゲットして、モノラル・ヴァージョンも聴けたのでした。(オリジナル、米盤とも違い、これにはデビューシングルのB面曲がプラスされています)


最後に、前述した当時お蔵入りの映画用の楽曲を追加収録した、映画『BLOW-UP』のサントラ盤を掲載しておきます。
96年に再発されたカッコイイポスター付きの英アナログ盤です。
もちろん、トゥモロウの2曲もカッコイイものです。
(本当はレアトラックス音源、ライヴ音源のものなど紹介できればいいのですが、それらはまた別の機会にでも・・・)



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