歩いていれば大丈夫・・・?

その当日は気持ちのいい陽気だったから、きっと春、いや秋の頃の出来事だったんだろう。

多分に大学2年頃の自分は、今と違って朝に滅法弱く、翌日の一限目に行なわれる必須科目のテストにちゃんと起きて行けるか?

と同時に、まったく勉強していなかったので、テストが出来るかどうか?そんな2種類の不安に悩まされていた。

やっぱりバイトの後、少しくらい勉強しなくちゃなぁ・・・

そんな風に前日思うも、バイトは夜の1時まで。

急いで帰っても寝るのは2時近くになる。

そのせいで普段もちょくちょく一限目の授業を欠席していたからなにより出席数も多分にぎりぎり・・・

そんな授業のテストが出来ないのはもちろん、テストを受けなかったなんてことになったら・・・

やはりこれは、勉強もしつつ、テストにも間に合い、且つ自分に出来る方法を取るしかないだろう。

そこで自分が取った方法は徹夜。

夜更かしには自信があったから、適度に勉強しながら朝を迎え、早めに家を出て、学校へ行けばいいだろう。

幸いにテスト当日はバイトが休みなので、帰宅後、早めに就寝すればいいだろうし。

そんな薄っぺらなアイデアをその夜に実行。

まぁ、徹夜で勉強なんていうと聞こえはいいけど、実際は音楽を聴きながら、勉強した気になったっていうくらいの案配。

それでも、予定どおり事は進み、眩しい朝日の中家を出て、最寄り駅までも万が一寝過ごさないように座らずに、

駅に到着、学校までの上り道30分間の道のりを歩き始めた。

ちょっと眠いけど、いい天気の、いい陽気の中、悪くない気分だった。

あとは、テストを受けて、帰宅してぐっすりと・・・こんなに上手くいくのなら普段の一限目の授業もこうすれば・・・

なんて思いながら歩いていたその時だった!

ふいに、急に、一瞬目の前が暗くなったと思ったら、あわや片膝から崩れ落ちそうなり、

ハッとした。

これは・・・?

まさかとは思ったが、そのまさか。

なんと歩きながら寝そうになったのだ!

朝早い住宅街の中だったから、前後回りに人影はなかったので、運良くその間抜けな格好は見られなかったけど・・・

歩いていれば大丈夫だと思っていたのに・・・

さすがにそれはその一回の一瞬だけだったので、その出来事の衝撃以来目が冴えそのまま無事学校に到着、無事テストを終えられたれど・・・

バイトの後そのまま徹夜、さらに登り坂を気持ちいい陽気の中歩いたなどの諸々の条件でこんなことになったんだろう。

現在と違い眠りに対するパワーも違うだろうし・・・

そんな若き日の眠りに対する事件だったけど、まさかの2回目がそれから10年ほど経ったある時に起こるとは・・・

その辺についてはまたそのうちにでも・・・





しかし寝ながらとは・・・ふぅ


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