和式の未来は・・・
去年、親戚の結婚式のため東京へ行った。
上越新幹線に乗り、終点東京駅に到着した僕は、
汚い話で恐縮だけど、大きい方をもよおしてきたので、トイレを探した。
日本有数の巨大駅だけあって、表示のトイレまで結構な距離があったが、ようやく到着。
トイレに入ると、これまた巨大駅のせいか、個室は全部使用中。
さらに一人待っている人もいた。
しかたがないので、その先客である少年の後に続いた。
数分後、個室の一つが開いた。
これで次個室が開けば自分の番だ。
と、思った時、自分の前の少年が動かない・・・
なにしてんのかな?
と、思いながら、その小学生低学年と思しき少年に、
「開いたよ?」と言うと、なんだかもじもじしてやはり動かない・・・
う〜ん、こっちも早く入りたくてしょうがない、そこで、
「俺、先に入っていい?」
と、聞くと、少年はうなずいた。
いったいなんなんだろうな?
と、思いながら少年の謎の好意?に甘え、その開いた個室に入った。
用を足しながら思った。
あの少年はなんだったんだろう・・・
ただあそこにいた?
もしくは個室に入っていた誰かを待っていた?
いや、確信はないが、少年の雰囲気から、やはり個室が開くのを待っていた感じはあったけど・・・
そんなことを思いながら用を済ませ個室から出ると、少年の姿はなかった。
結局少年の件は謎のまま、その場を離れ、結婚式会場に向かった。
後日、その少年の謎の行動につながるような話を聞いた。
それは、最近の歳若い人は産まれてからずっと洋式トイレを使うため、
和式トイレを使うことが出来ないという・・・
なるほど!確かにあの時開いた個室は和式で、洋式は使用中のままだった!
ひょっとして自分が個室に入ったあと、洋式が空き、少年はそこに入ったんじゃないだろうか?
う〜ん、なるほどねぇ・・・と、ここ最近ようやく洋式トイレに慣れたような、
純和風の身?としてはなんとも意外な話だった。
そんな話を聞くとさらにこんな風に思えてくる。
それは、上記の少年のような人たちに言わせると、
産まれてこのかた自分達が使ってきた洋式トイレ。
これはなんで洋式って言うの?って思うんじゃないかな?
彼等は当然日本人。その彼等が産まれてこのかた育ってきたこの日本で使ってきてるのに洋式・・・
ひょっとして将来的に、そういう若者世代中心の世の中になったら、いや、今でも和式トイレは減ってきている感があるから、
ひょっとしなくても、和式トイレが絶滅する可能性があったりして・・・
それとも最悪なくならなかったとしても、その和式っていう名称が例えば「純和式」になったり、
下手すりゃ「古式」、「旧式」なんて、自分のような和式育ちの者からしてみると、
あんまり嬉しくないような名前になったりして・・・♪
これは何式・・・?
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